不動産売却をする際に知っておきたい仲介と買取の違い

みなさんの中には、自分が所有している土地や家などの不動産を売却したいと考えている人もいるのではないでしょうか。そこで問題になってくるのが、売却の形式をどうするか、ということです。具体的には、「仲介」と「買取」の2種類があります。そこで今回のサイトでは、その2種類がどのように異なり、どのような基準で一方を選ぶべきなのか、不動産を売りたい人にとって有益な情報をお届けします。

仲介と買取の購入者の違い

まずは、仲介と買取の場合での「購入者」の違いです。両者では、主に購入者を探す方法に大きな違いが生まれます。

仲介の場合、売主と買主の間に入って仲介をしてくれる不動産会社が購入者を探してくれます。探してくれる分、売主であるみなさんの負担は減りますが、不動産の買主は簡単には見つかりません。場合によっては長い時間がかかってしまうこともあります。見つからないときは、時間をかけて待つか、不動産の価格を下げるなど妥協が必要になります。

それに対して買取の場合は、不動産会社が購入者となります。不動産会社は、物件を仕入れて転売することが目的で買取を行っています。買取の場合、購入者を探す必要がありませんので、「売りたい」と思ってから売買が成立するまでのスピードが速く、売却がしやすいというメリットがあります。不動産会社と、主に価格面で合意を得ることができれば、すぐに不動産を売却することができます。

仲介と買取の手数料の違い

次は、両者の手数料の違いを説明します。まず、仲介の場合は、売主と買主の間に仲介業者たる不動産会社が入りますので、仲介手数料というお金が必要となります。仲介業者は、仲介手数料で成り立っている会社なので一定の金額は覚悟しましょう。

それに対して買取の場合は、売主が不動産の所有者であり、買主が不動産会社であるため、仲介手数料がかかりません。買取業者たる不動産会社は、その後の転売などで利益を上げることを想定しているため、手数料で利益を上げる必要がないからです。

仲介と買取の売却までの期間の違い

次は、両者において売りたいと考えてから実際に売却に至るまでの期間の違いを説明します。前述したように、買取であれば買主が不動産会社と決まっていますので、条件面で折り合いをつけることができれば、即時に売却をすることが可能です。

それに対して仲介の場合は、購入者を探す必要がありますので、それなりの期間が必要です。最低でも3か月～6か月程度は覚悟しておいた方が良いでしょう。時間をかけてでも、自分の理想としている条件で購入してくれる人を探したい、と思っている場合は仲介を考えるべきでしょう。

仲介と買取の価格の違い

最後は、両者の買取の価格の違いについて説明します。まず、結論から述べてしまうと、仲介よりも買取の方が買取価格は低くなってしまうことが多いです。なぜ、買取の方が価格が低くなってしまうのか、という理由を理解するためには、先ほども少し述べた「不動産会社がどのように利益を得ているか」という点を考えると理解しやすいでしょう。

仲介の場合、仲介手数料が必要になってくるので、購入者を見つけることさえできれば、仲介手数料という一定の金額を必ず得ることができます。不動産の仲介手数料は、不動産の売却価格によって上下しますが、3％～5%となっており、金額としてはかなり大きいです。そのため、その収入で会社が成り立つのです。

それに対して買取の場合、不動産会社は買い取った不動産を、自らの会社が所有するお金でリフォームやリノベーションを行ったり、建て替えを行うことによって不動産の価値をさらに高いものにしていきます。その不動産を、さらに転売することで、その転売価格からその不動産に掛かった費用を引いた額が利益として発生します。

買取の場合、仲介と比べて細かく難しいことをするため、うまく事業を展開することで大きな利益を得ることができます。しかし、不動産を購入しても買主が見つからない場合もありますし、見つかったとしても想定している額よりも安い金額で売却交渉が進んでしまうこともあります。買取業者たる不動産会社は、このようなリスクも負っているため、仲介の場合と比べて、買取金額をなるべく抑えようとする傾向にあります。

向き不向きはどう決める？

ここまで、不動産の売却における仲介と買取の違いを説明してきましたが、みなさんが不動産を売却する場合はどちらを選ぶべきなのでしょうか。まず、できるだけ高い価格で売りたいと考えているのであれば、長い時間がかかることを考えても仲介の方法を取るようにしてください。

逆に、売却価格が多少抑えられたとしても、とにかく早く売りたいという人や、他人に不動産を売ることを知られたくない、という人は買取の方法が良いでしょう。また、仲介の方法を試してみて、なかなか売れないと思ったら仲介業者に頼んでみるというのも1つの手でしょう。

以上のように、仲介と買取にはどちらも長所と短所が存在します。それぞれをしっかり理解したうえで、自分が不動産をどのように売却したいかを考えて選んでください。

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