家の売却でなかなか売れない場合の対処法とは
住宅の買い替えガイド
これから家を売却しようと考えている方はまず媒介契約について理解しておく必要があります。売却をスムーズに成功させるためには、どのように宣伝するのか、もしなかなか売れない場合はどうすればいいのか、売りに出している家の見学者にはどのような質問をされるのか、そして値下げのタイミングなど、多くのことについて事前に知っておかなければなりません。家の売却活動を考えているけどなかなか売れないといった方に向けて、その原因と対策などの役立つ情報をお伝えしますのでお役立て下さい。
家を売却する際に知っておきたい媒介契約の形式
家の売却を依頼する場合、宅地建物取引業法に則って専属専任媒介、一般媒介、専任媒介のうちどれか1つの型式で媒介契約を締結する必要があります。
専属専任媒介契約
仲介を一社の不動産会社のみに依頼する契約です。他の不動産会社に重ねて仲介を依頼することは契約で禁じられています。また、もし売却の相手が自分の親戚や知人などで、その相手と直接交渉を行ったという場合でも、依頼した不動産会社を通して取引しなければなりません。専属専任媒介契約は、家の売却活動を一社に全て任せる契約であり、依頼者に対しての拘束力がとても強い契約形態です。専属専任媒介契約で仲介の依頼を受けた不動産会社の仲介業務については、いくつかの法規制が用意されています。例えば、専属専任媒介においては1週間に1回以上の業務の処理報告義務があります。
一般媒介契約
複数の不動産会社に同時に仲介を依頼することができる契約のことを言います。最終的には不動産会社を通して取引を進めることになりますが、自分で見つけた相手方とは、不動産会社を介すことなく契約を結ぶことも可能です。また、他の媒介契約の様な業務の報告義務などがありません。
専任媒介契約
専属専任媒介契約とほぼ同様の契約です。ただし、自分で見つけた相手方との契約は、不動産会社を介すことなく行うことができます。
物件情報を浸透させるための手段にはどんなものがある?
家の売却をスムーズに行うためには売却情報の宣伝が必要です。宣伝の方法としては折込・ポスティングチラシ、ネットの情報サイト、不動産情報誌への掲載といった方法があります。
最近ではネット経由の集客が大切とされていますが、チラシの配布もまだまだ有効な手段であると言えます。不動産広告は、一般的に金曜日から日曜日までの3日間に入れるのが有効だと言われています。これは、週末に内覧を希望する人が多く、そのタイミングを狙って投函を行っているためです。基本的には、土日の案内客は金曜日までに確保が必要なので、もっともチラシが多くなるのは金曜日です。配布拠点の範囲としては半径1kmから5kmくらいが目安です。その範囲が広がればもちろん多く人に情報を届けることは出来ますが、広告費用は多くなってしまうので注意しましょう。
ポスティングは不動産仲介業者の担当者やアルバイトなどがマンションの郵便ポストに直接入れるという、もっとも手軽な宣伝方法です。一戸建て物件の売却であれば、これからマイホームの購入予定がありそうな、マンションに住んでいる若い世代を中心に投函するなど、ターゲットを絞って告知する方法として効果が期待できます。ただし、大規模マンションなどではポスティングチラシの投函を禁止しているケースも多いので事前に確認は必要です。
このほかにも、ネットや不動産情報誌などを使った宣伝も不特定多数ではありますが、多くの方に簡単に宣伝のできるとても有効な手段であると言えるでしょう。
見学者から聞かれそうな質問への回答は事前に準備を
物件を見学に来た人から購入に先立ち、いろんな質問をされる場合もありますので、ご自身が売却したい家の設備や間取りについて回答を用意しておくと良いでしょう。細かい部分では部屋の日当たり、風通し、家の周辺環境、交通情報、近隣住人といったような実際に住んでいた人間でしかわからないような情報まできちんと伝えられるとイメージが湧きやすくなるので、成約の可能性も高くなります。
家の売却がなかなか進まない原因と対処法
もしも家の売却がなかなか思うように進まないという場合は、設定している価格や物件自体に問題があるケースが考えられます。価格や物件の設備、環境に問題が無いのかという部分で改めて見直しが必要である場合が多いでしょう。価格や物件に大きな問題が見当たらない場合は家の売却を依頼している不動産会社が原因である可能性も考えられます。担当者に相談してみたり、それでも解決しそうにない場合は不動産会社を変えてみるといった方法をとってみるのも有効でしょう。
価格の値下げはどのくらいから検討すべき?
家の売却がスムーズにいかない場合は、売却の設定価格に問題があることが考えられます。やはり価格設定を見直して売却がスムーズにいったというケースは多いようです。売却活動をはじめて3か月程度が経過したタイミングで再度市場調査をしてみましょう。その上で価格を見直すか検討し、問題が無ければ市場価値に見合った魅力的な価格設定を行う必要があります。その際には自分だけで判断するのではなく、信頼できる不動産会社などへ相談しながら決めてください。
家の売却を考えていてもなかなか上手くいかない、計画通りに進まないといった場合はフラストレーションだけが募り、早く売却することだけに気を取られてしまいがちです。しかし、ここで安易な価格設定の見直しなどは行わず、まずはプロに相談してみることからはじめてみましょう。
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